安心して待てる状態を作る
前回の記事では、
「顧客が選びたいのは連絡手段であって、待ち時間ではない」
というお話をしました。
顧客はメールや電話、チャットなど、自分に合った方法で企業へ連絡します。
しかし、どのチャネルを選んだとしても、長い待ち時間は歓迎されません。
では、企業は待ち時間をゼロにしなければならないのでしょうか。
私は必ずしもそうではないと思います。
人は「待つこと」が嫌なのではない
病院の診察を待つ。
人気店の行列に並ぶ。
新しい製品の発売を待つ。
私たちは普段から様々な場面で待つということを受け入れています。
つまり、人は待つことそのものが嫌なのではありません。
不安なまま待たされることが嫌なのです。
不安を減らす情報とは何か
問い合わせを送った後、
「本当に届いたのだろうか」
と思ったことはないでしょうか。
また、
「いつ返事が来るのだろう」
と何度もメールを確認した経験がある人も多いと思います。
この不安を減らすために必要なのは、
実は長い説明ではありません。
例えば、
「お問い合わせを受け付けました」
「担当者が確認しております」
「通常1営業日以内にご連絡いたします」
こうした短いメッセージだけでも、顧客の安心感は大きく変わります。
内容と同じくらい大切なタイミング
どれほど丁寧なメッセージでも、
数時間後に届くのでは効果が薄れてしまいます。
安心感は、問い合わせ直後に届けるから意味があります。
顧客が
「届いたかな?」
と思う前に、
「届いています」
と伝える。
それが理想です。
待ち時間が長引いたら、フォローをするのも忘れずに。
良いメッセージは行動を変える
安心できる顧客は待つことができます。
安心できる顧客は何度も問い合わせを送りません。
安心できる顧客は電話をかけ直しません。
つまり、
良いメッセージは顧客の気持ちだけでなく、行動も変えます。
顧客対応において本当に大切なのは、
メッセージを送ることではなく、
相手が安心して次の行動を選べる状態を作ることなのかもしれません。
自動化は人間味を失わせるものではない
こうしたメッセージは、自動化できます。
しかし、自動化とは機械的な対応を意味するわけではありません。
むしろ、人が何を不安に感じるのかを考え、
その不安を減らす仕組みを作ることです。
それは、人間味を減らすのではなく、
人への配慮を仕組みに変える ことなのだと思います。
次回は、
こうした暖かい顧客対応を、実際にどのような仕組みで実現できるのかについて考えてみたいと思います。