2007年の創業以来、Xoxzoは世界各地から、完全リモートワークで運営しています。この得意な就業体制のため、日々の業務の遂行や顧客サポートを効果的に行うツールは、数倍重要となります。
また、Xoxzoの日本の顧客様が主に日本語を話されるため、英語のみならず日本語も使える環境であることも、Xoxzoの使うツールの条件となっています。
コミュニケーション・ツール
リモートワーカーにとって、コミュニケーション・ツールは、実質的なオフィスで普通に交わされている、何気のない、ニュアンスを含んだ、様々な種類のコミュニケーションに取って代わるため、特に重要です。
Slack
リアルタイムの社内の会話には、Slackを使っています。Slackは、「今、話したい」というときにも使えますが、とても簡単にリマインダーを設定する機能もついています。Xoxzoでは、メンバー間で、Slack Call というSlack上での通話・ビデオ通話機能もよく利用します。
しかし、より時間をかけて会話を掘り下げたい時には、Slackは一番とはいいにくいので、会話のやり取りに、時間的に差があるような場合(例えば、「今月のプロジェクト目標を送ってください」⇒送付物のチェックは一日の終りに⇒それに関する質問や回答のやりとりが想定される場合)ただシンプルに、メールを使います。
Bonusly
実質的なオフィスがあって、仕事をしている場合、「ありがとう」の言葉を交わしたり、ちょっと手伝ってもらったお礼にケーキやラーメンをおごったりして、感謝の気持ちをメンバーに伝えることができるでしょう。Xoxzoでは、Bonuslyという、従業員表彰サービスを取り入れています。
チームメンバーへの、単なる「ミニ・ボーナス」の付与だけでなく、Bonuslyの利用は、感謝の投稿が可視化されるので、メンバー間のコミュニケーションの機会ともなっています。Xoxzoでは、Bonuslyを Slack内の All Hands(全員集合)チャンネルへつなげているので、ボーナスの付与は、チーム内全員にオープンになります。 Bonusly は日本語に対応していませんが、社内のみの利用としているため、問題ありません。
Confluence by Atlassian
Confluenceは、覚書やチーム内での知識共有にこの上ないツールです。各ページには、コメント付与機能があり、内容への指摘や話し合いも可能です。
情報の共有のみならず、Confluenceは、ある事柄について、長い期間に渡り、徐々に話し合いを進めていくのにも、適しています。Confluence は、JIRAともサクサク連動してくれるので、関連の具体的なタスクも加え、内容の充実した話し合いを進められます。
個別のトピックには、 workspaces と呼ばれるところに分けることができます。Xoxzoでは、この workspaces を、それぞれのサービス、役割や、イベント的な特別事例ー例えばチームキャンプでは、キャンプでの議題やキャンプでの成果を話し合う、などというように、分けて使っています。
個人的に、私は Confluence の英語のユーザーインターフェースを使っていますが、個別のアカウントごとに、複数言語に対応可能です。日本語の入力に、問題はありません。
カスタマーサポートとサポート内容の評価
Xoxzoにとって、カスタマーサポートのツール選びは、顧客とXoxzoをつなぐ、コミュニケーションとなるため、極めて重要です。
Help Scout
Xoxzoのユーザー様からは、主にメールを使って、お問い合わせを頂きます。その会話内容がきっちり理解出来て、チーム内で共有可能であることが、最重要条件となります。
これまでXoxzoでは、JIRA サービスデスク、Desk.com (Salesforce社)そして、Zenデスクを利用していました。しかし、Xoxzoの求めている直球タイプのヘルプセンターにしては、少々膨大なアプリケーションである、という結論に至りました。また、ヘルプセンターUX・UIを自社仕様にしたい、というXoxzo要求に、他のヘルプセンター・ツールでは応えられなかった、というわけです。
JIRA のサービスデスクは、Xoxzoの顧客様に対し、 Jiraの ヘルプデスク・ソフトへの登録を要求したりして、我々にとっては特に導入に手こずるものでした。もちろん、設定を触ることで変更は可能なのでしょうが、Jiraの設定を理解するだけでも一苦労になりそうでした。
Help Scoutを除き、他のツールでは、サポート・メールを送る際の From (差出人)部分を設定するのが、特に手間がかかりました。
Help Scoutでは、英語のUIを利用していますが、日本語のメールの受信・表示・送信にも何も問題はありません。
Drip
メールでのマーケティング・ツールとして、Drip は素晴らしいものです。Xoxzoでは、しかし、ユーザー様がより納得し、コミュニケーションをより多くとれる、という使い方に、重点を置いています。
ほんのいくつか、ルールを設定して、自社システムと連携すると、Xoxzoのサービスをお使いのそれぞれの場面に応じたサポート内容を、ちょうどよいタイミングにて、Xoxzo仕様の精巧なメールとして送信することができるようになります。
Drip の UI も英語ですが、日本語のメールも作成できます。例えば、企業の住所を入れる欄は、一種類しか入力する欄がなく、それを 全ての 送信メールの下部にXoxzoのアドレスとして入れるしかない、など、英語のみでしか対応できないところも、部分的にはありますが。
ワークフロー、ルール、フォーム等の機能を理解するには、少し時間を要するかもしれませんが、添えられている説明書や、ヘルプページを良く読めばそんなに難しいものでもなく、利用効果は大きいです。
実は私は、個人的に、この Drip社の Rob Walling さんと、ラス・ベガスで行われた、MicroConf 2017にて、お会いしています。 素晴らしい人です!
宣伝活動
皆様との関係やイメージを洗練していくために使っているツールのうち、幾つかを例としてあげます。
ツイッター
どのような組織においても、今は主流となっています。こちらが、Xoxzoのツイッターアカウントです。@xoxzocom
Xoxzoのサービス関連の緊急通知や、普段のマーケティング関連のお知らせ、また、ユーザー様と我々Xoxzoにとって、大切であると考えている信念などについても、配信しています。
インスタ
Xoxzoのサービスは Web開発者向けAPI ですので、実質的な形はありません。インスタでは、Xoxzoの企業全体であるとか、製品についての視覚的なところを色づけることができるのです。それに、ユーザー様やその他の方々にも、Xoxzoの縁の下の力持ちのことまで、知っていただき、見ていただく機会にもなっていると思います。
開発・開発者用ツール
Xoxzoのエンジニア・チームにて利用しているSaaSについても、ご紹介したいと思います。 開発用ツールも社内利用のみとなるので、UIに日本語対応の可否は、重要視していません。
JIRA
以前はGitHub と付属の issues tracker を、それ以前は、Unfuddle を利用していましたが、どちらも残念ながら、別のプロジェクトの案件のトラッキングや、関連付け、という点が欠けていました。 GitHub はレポジトリを中心としていますが、Xoxzoでは、一つのプロジェクト下に複数のレポジトリを置いて利用するので、案件ごとのトラッキングが難しかったのです。
案件トラッキングの重要な条件として、ひとつのプロジェクトのなかで、責任者が複数のアクティブ・レポジトリの完了予定日や遅延を一度に俯瞰視できる、というものがありました。JIRA なら、強力な案件検索能力を駆使し、これが可能なのです。
JIRA には欠点がひとつ、設定がとても複雑で、ぱっと見で直感的にできるものではないことです。利用者は、かなりの紆余曲折を経ることになりそうですが、良いことには、JIRA のカスタマーサポートは、とても応対がよく、わかりやすいサポートをしてくれます。
Bitbucket
Bitbucket は、Atlassian の一連のパッケージの一つですが、Xoxzoでは、GitHub の案件機能を利用しようといろいろ試していましたが、Jiraとの連携の良い、BitBucket を使うことに決めました。
JIRA の案件のページから、直接ブランチを造ることが可能で、そのブランチは、案件の一部としてトラッキングが可能です。Jiraのページを見れば、コードの現状を確認することができ、(マージされているか、PRがなされているか、等)BitBucketのページと行ったり来たりする必要がありません。
GitHub
Xoxzoでは、 Xoxzo クラウド・テレフォニー のサービスに関する、下記のような様々な言語によるパブリック・ライブラリを、GitHub にて管理しています。
Python
Ruby
PHP
また、Xoxzoのブログや Help Center もGithubにてホストしています。マークダウンを使ったもので、ペリカンで生成しています。
まとめ
どの企業でも直面する、似通った問題には、多くのSaaSアプリケーションを用いることができます。Xoxzoでは、少人数のチームのワークフローに見合う、シンプルなもの、しかもマルチ言語に対応できるものを求めています。
もちろん、ここに挙げたリストが永久的なものではありません。Xoxzoの必要条件にも変更が有り得る上、SaaS側にも、新しいものが出てくる可能性がありますから、Xoxzoでも、日々のワークフローに合った様々なサービス探しを、繰り返し続けることになります。
現存の、ほぼ全てのSaaSにおいて、もし日本人チームが英語のみのUIを利用することが可能となれば、強力(しかも安価)なツール利用の、選択の幅も広がるはずです。