PyCon Mini in Kumamotoで発表した「djangoのmigrationはどう動いているか?」 1 で話した内容の一部を紹介します。
djangoのmigrationはdjangoのModelの変更をデータベースのスキーマに反映する仕組みです。 Modelを修正した場合以下のコマンドを実行します。
$ python ./manage.py makemigrations
$ python ./manage.py migrate
makemigrationsコマンドを実行するとmigrationフォルダ内にmigrationというPythonのソース・ファイルができあがります。 migrationファイルは、人間が読める形式になっていますので、このコマンドを実行したあとは、どのような内容になっているか 必ず目で見て確認するようにしましょう。2
例えば、Modelを作成した後に、最初に作成されるmigrationファイルはつぎのような内容です。
# -*- coding: utf-8 -*-
# Generated by Django 1.10.6 on 2017-04-23 03:56
from __future__ import unicode_literals
from django.db import migrations, models
class Migration(migrations.Migration):
initial = True
dependencies = [
]
operations = [
migrations.CreateModel(
name='SampleModel1',
fields=[
('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
('name', models.CharField(max_length=200)),
('address', models.CharField(max_length=500, null=True)),
],
),
]
SampleModel1
という名前のModelが作成されたということが読み取れると思います。
makemigrationsコマンドは以下のように動作します。
- すでにできているmigrationファイルを作成順にロードしメモリ上にモデルのグラフ構造(A)をつくる
- 現在のModelを読み込み、モデルのグラフ構造(B)をメモリ上につくる
- AとBを比較し、もし差分があれば、それを新たなmigrationとしてファイルに書き出す
この段階ではデータベースには一切変更は加えられていません。単にmigration(というPythonのソーステキスト)がmigrationフォルダにでき上がるだけです。 できあがったmigrationファイルを実際にデータベースに適用し、スキーマに反映するにはmigrateというコマンドを使います。これについては次回解説します。
発表後、mini PyCon 熊本の参加者と雑談している模様。