年次オープンソース助成金

2018年よりXoxzoは、オープンソースプロジェクトに対して、一定の助成金を毎年寄付する、 オープン・ソース・グラント というプログラムを開始することとなりました。

春の終わり頃、エンジニアリングチームが集まり、助成金からどのプロジェクトに、どのくらいの金額を付与するかを、決定します。他に比べて当社と当社のお客様に影響を与えているプロジェクトを選び出し、各プロジェクトへの助成金の金額を決定します。

焦点

決定のポイントとなるのは、2点:

  • 特定の、オープンソース・プロジェクトの人々による、完了作業の承認
  • 金額の大小によるXoxzoの提供の是非ではなく、このプロジェクトの 有効性と続行性

わずかではあっても、Xoxzoのような小さな企業でさえ、オープンソースコミュニティの多くの人々が、自分の時間とエネルギーを注いだ、頑張りと成果を認め、埋め合わせがあるということを示したいと思います。

刺激となるよう希望

願わくば、これが引き金となり、他の規模の小さい企業でも、類似のプログラムが始まるといいと思います。 顧客が、あなたの提供したものの中に価値を認めて、支払を受けたとしたら、オープンソースコミュニティが、 私達が顧客へ提供する手助けになったことを認識すべきなのです。 たとえ1年に100円でも100万円でも、気持ちがあれば、それを示そうではありませんか。

2018年の助成金

2018年、Xoxzoは、1,500米ドルを、エンジニアリングチームの選んだ、オープンソースプロジェクトへ付与する予算と しました。

Django REST Framework (DRF)

600米ドルを、Django REST Framework (DRF)年間の基本購読料として寄付しました。

DRF は、Xoxzoのサービスにとって、主軸となる重要なものです。DRFなしには、Xoxzoは、自社サービスのためだけに構築する技術資源の20%か、それ以上をも、回す必要に迫られていたはずです。

Django REST Framework

PyPI, The Python Package Index

600米ドルを、PyPI, the Python Package Indexへ贈りました。

パッケージング・マネージャーは、どんなプログラミング言語のエコシステムにとっても、重要な要素です。 Nodejs NPM や PHP Composer と言った、他のプラットフォームは資金提供が十分にあるようなので、 言うまでもなく、Pytonコミュニティのため、PyPIを存続・改善のために、寄付しました。

Python packaging

Requests 3.0

300米ドルをRequests 3.0 へ贈りました。

Xoxzoでは、内部でこのライブラリを使用しているのですが、APIを提供していますので、Xoxzoを使っている ユーザーの方々も、おそらく、Xoxzoの導入において、利用していることでしょう。 このライブラリの開発をサポートすることで、長期的に、Xoxzoの顧客をもサポートすることとなります。

Requests 3.0

他にも、チームが寄付を行いたいと思ったプロジェクトが、いくつかありましたが、残念なことに ウェブサイト上では、はっきりとわかるような寄付の受付先が見つからず、断念しました。 そのうちの幾つかをご紹介します。 buildout、 httpie、pelican や sphinx です。

2019年の助成金受賞者もぜひご一読ください。

P.S: Beth Kanter の、大好きなオープンソースのサムネイルに感謝。

イクバル・アバドゥラ

イクバル・アバドゥラ

取締役

1997年に来日。佐賀大学の理工学部を卒業しヤフー株式会社、アマゾン株式会社を経て2007年に株式会社Xoxzoの前身である株式会社MARIMOREを設立。 PyCon JPにもボランティアとして活動しています。合同会社LaLoka Labsの代表。